思いがけず妹からラインが。
「この皿、まだ使ってるよ」
20代前半の頃、佐賀県有田のとある焼き物会社の企画室に勤務していた
ことがありその時に私が手描きしたものでした。
退社する時に自分が作ったサンプルをいくつかいただけることになり
一部を妹に形見分けしたそうな。
すっかり忘れていた…。。。
これだけの柄を全手描きすると時間もかかるし、商品自体の値段も高くなるので
商品化される時には線書きの部分は全部版になり、その中を呉須(ごす)という
焼き物用の絵の具で色づけしていくのですが、
最初の商品企画の段階ではサンプルとして手描きで書きます。
そのデザイン室では女性をターゲットにした商品を企画していました。
伝統的な有田の生活食器とは一線を画し、アクセサリー類、コットンケースや
小物入れ、カップ&ソーサーやカトラリーなどを何名かの若い女性デザイナーたちが
自由な発想で企画・デザインしていました。
このペン皿やペーパーウェイト、小物入れなども私がデザインし手描きしたサンプル。
この頃は今のような仕事をするようになるとは夢にも思っていなかったけど
方向性は違えども同じ筆を使う仕事をしていたのだなぁ、
元を辿ればこの経験が今の自分の仕事に繋がっているのかもしれないと思い
懐かしく、とてもありがたく思います。